卓球において、スマッシュ(強打)は得点を決めるための非常に有効な技術ですが、同時にミスが起こりやすいショットでもあります。
シャム猫はスマッシュをする際、いつも力が入り、大振りになり、押してしまい、オーバーします。
「今、決めるのは私!!!」という思いが強いからだとコーチに言われています。
長年悩み続けているこの問題を解決したく、このブログを書きました。
では、その主な原因と対策を詳しくお話ししていきましょう!
ミスしやすい原因
1.ボールとの距離・位置がズレやすい
スマッシュは「高くて浮いた球」を打つことが多いですが、正確な位置取りができていないとインパクトがズレ、ネットミスやオーバーミスが発生します。
・特に身体に近すぎると振り抜けず、ミスしやすい。
・遠すぎると力が乗らず、打球が浅くなる。
2.力みやすい
「決めよう」とする意識が強くなりすぎて、腕や肩に力が入り、スイングが硬くなりミスが出ます。
3.タイミングが難しい
スマッシュはタイミング勝負。ほんのわずかなズレでもミートミスに繋がります。相手の回転が残っていると、読み違いも起きがちです。
4.回転の影響を受けやすい
実は浮いたように見える球にも回転がかかっていることがあります。特にナックルや横回転には対応しにくく、予想外の落下や変化をしてミスになります。


対策と改善方法
1.フットワークを鍛える
スマッシュを安定して打つには、「打点に入る」事が第一。普段の練習でフットワーク練習を重点的に行いましょう。
・左右だけでなく前後の移動も意識。
・小刻みにステップして打点に入る感覚を磨く。
1.左右のサイドステップ練習
(方法)ラケットを持って、台の前で右・左と交互にサイドステップ。打球の動きをイメージしながら行う。
(ポイント)腰を落とし、常に前傾姿勢。足を引きずらずに「小刻みに速く」動く。
(回数)30秒×セット
2.フットワーク+素振り(フォア中心)
(方法)中央に構え、フォアのクロス側とストレート側に交互に動いて素振り。
(ポイント)ボールが来る前に一歩目を素早く、身体の前で振り切るフォームを意識。
(回数)左右交互に20回×3セット
3.2点フットワーク(フォア→フォア)
(方法)コーチやマシンにフォアのクロス側とストレート側へ交互に出してもらい、スマッシュ。
(ポイント)打った後に戻る、を意識して次の打球に備える。
(コツ)フォームを崩さず、常に身体の前で打つ。
4.3点フットワーク(フォア→バック→フォア)
(方法)フォア→バック→フォアの順で移動しスマッシュ。バックはつなぎでもOK.
(ポイント)バックの後みフォアへ戻る時、スムーズに重心を移動する意識。
フットワークと打点の一致を意識して。
5.ランダムフットワーク練習(3コース)
(方法)コーチがフォア前・フォア後・バック後にランダムに出す。各位置に素早く動いてスマッシュ。
(ポイント)構えを常にニュートラルにし、どこに来ても対応できる準備を。
(頻度)10球×3セットくらいから。
筋力&機動力サポートメニュー
・スクワット(下半身強化)
・ラダートレーニング(俊敏性強化)
ラダートレーニングとは、地面に置いた「ラダー(はしごのような形の器具)」を使って、リズムよくステップを踏むトレーニング。
・縄跳び(リズム感&瞬発力アップ)
※「動きながら打つ」のではなく、「動いて止まって打つ」のが安定スマッシュのコツ!
※打点を一定に保つためには、足で合わせて位置取りする意識が大切!
※たくさん打つよりも、1球ずつ丁寧に足を使って入る練習を!
2.リラックスしたスイングを意識する
決めに行く時ほど、脱力してスムーズなフォームが大事。
・手首を柔らかく使い、スナップで振る。
・無駄な力を入れないことでミート率が上がる。
1.脱力素振り
(方法)ラケットを軽く握って、ふわっとスイングする素振り。力を入れないように注意。
(ポイント)グリップを握りすぎない(鉛筆を持つような力加減) 肘と肩の力を抜いて、ラケットの重みで振る感覚をつかむ。
(回数)30回×2セット
2.「山なりのボールをゆったりスマッシュ」
(方法)山なりのボールをもらって、7割程度の力でスイング。強打しない。
(ポイント)「当てる」ではなく「振る」ことで自然なスピードを身体に覚えさせる。 フォームをコンパクトに、腰の回転を使って打つ。
(回数)10球×3セット程度(最初はゆっくり)
3.片手だけでスイング(右手のみ)
(方法)左手は背中に回して、右手だけでゆったりスイング。
(効果)肩や腕の余計な力に気付きやすくなる
(ポイント)手首や肘の力を抜いて、遠心力を使って振る。方から先が自然に振り子のように動くのを感じる。
4.目を閉じてスイング(安全な場所で)
(方法)目を軽く閉じて、ラケットの重さと振りやすさに集中する。
(効果)視覚に頼らず、身体の感覚を研ぎ澄ます練習。
安全の為、広めのスペースでやること。
※グリップを握りすぎない!
※体の軸を意識!
※息を止めない!
※ミスしても気にしない!
3.スマッシュ専用の球出し練習
「浮いた球に対して確実にスマッシュできる」ようにするため、球出しで高い球を集中的に打つ練習が効果的。
・色々な高さ、スピード、回転の球に慣れる。
・あえて回転のあるボールもスマッシュ練習に取り入れる。
1.山なりボール球出し(基礎)
(方法)コーチやパートナーが緩く高めの山なりボールをフォア側へ連続で出す。
(目的)しっかりとしたフォームで「力を入れ過ぎず、リズムよく」スマッシュを打つ。
(ポイント)ボールの落ち際を狙う(高すぎるとミスしやすい) コンパクトな振りで、スイングフォームを固める。
(回数)10球×3セット
2.動きながらのスマッシュ球出し【フォア2点スマッシュ】
(方法)コーチがフォア前とフォア奥に交互に山なりボールを出す。フットワークで移動してスマッシュ。
(ポイント)打った後すぐ戻る癖をつける。「止まってから打つ」が大切(走りながら打たない)
(回数)左右交互に10球×2~3セット
3.変化に対応するスマッシュ練習(実践編)
(方法)コーチが左右どちらかにランダムで山なりボールを出す。予測してスマッシュ。
(目的)反応力・バランス感覚・冷静な打点判断
(ポイント)構えは常にニュートラルに。無理に振らず、「入れに行く」意識も大事。
(回数)10球×3セット
4.1球つなぎ→1球スマッシュ
(方法)コーチが2球1セットで球出し。1球目はつなぎ(やや低め)、2球目をスマッシュ。
(目的)「球の見極め力」と「切り替え力」を養う。
(ポイント)つなぎからスマッシュへの身体の切り替えを素早く。打点の高低差にも慣れる。
(回数)10セット(20球)×2~3回
※動画を撮って見返す!
※音に意識を向ける!
※球出し役にもリズムを!
※スマッシュは「強く打つ」より「タイミングと打点」!
4.狙いすぎない
スマッシュは「ラインギリギリ」「超速」でなくても得点になります。確実にコートに入れる意識を持つことが、かえって得点率を上げます。
・コースの狙いを「広く安全に」。
・7~8割の力で安定性重視のスマッシュも有効。
1.目標を広くとる練習
(方法)台の相手コートを4つのゾーンに分けて、「とにかくゾーン内に入ればOK」というルールで打つ。
(目的)「コーナー」などピンポイントを狙い過ぎる癖を抜く。
(ポイント)コースよりも「フォーム」や「打点の高さ」に集中。まずは成功体験を重ねる事が大事。
2.打ち急ぎ・力みをなくす。7割スイング練習
(方法)スマッシュを打つ時、全力の7割くらいの力でスイングする事を意識する。
(目的)「入れるスマッシュ」の感覚をつかむ
(コツ)回転ではなく、ミート重視(芯でとらえる)「打ちぬく」よりも「軽く打って入れる」感覚を優先。
3.感覚とコントロールを磨く。的をぼかす練習(あえて的を決めない)
(方法)目標を「台の中央あたり」など、漠然としたエリアに打つ
(目的)細かく狙わない分、身体に感覚に集中できる。
(ポイント)「ミスしない打ち方」に集中。的をはっきりさせないことで力まず振れる。
4.目をつぶって素振り(安全に)
(方法)視覚による「狙い意識」から一度開放する。
(効果)肩や手首の緊張を撮る効果もある。
5.メンタル面の工夫<入れるスマッシュを評価する>
練習の目標を「速さ」「コース」ではなく、「あんていしていれること」に設定。コーチや仲間からの評価も「入ったスマッシュ=成功」とする。気持ちが楽になると、自然とミスが減り始める。
※打つ前に深呼吸!
※まずはラリーで入れる練習!
※スマッシュは’決める’ではなく’つなぐ’意識も持つ!
※「狙わない=諦める」ではなく、「力まない=安定する」ための第一歩!
まとめ
<原因>⇒<対策>
◎打点がズレる⇒正確なフットワークを身に付ける
◎力んでしまう⇒脱力して自然なフォームを意識
◎タイミングが合わない⇒球出し練習や反復練習で感覚を養う
◎回転の影響⇒様々な回転のボールで練習する
スマッシュは「気持ちよく決める」技術ですが、安定して打てるようになるには冷静な技術と判断力が求められます。強打だけでなく、コースや安定感を重視するスマッシュも使い分けられるようになると、より効果的な攻撃ができるようになります。
シャム猫もこの対策を強化し、スマッシュの成功度を上げていきたいと思います!
皆さんも一緒に楽しい卓球ライフを過ごしていきましょう!



コメント