退職後の手続きで必ずと言っていいほど必要になるのが「離職票」。
特に、失業保険(雇用保険)を受け取りたい方にとっては、この書類がなければ手続きが進みません。
今回は、離職票とは何か?どんな書類なのか?いつ届くのか?など、知っておきたいポイントを詳しく解説します!
🔹離職票とは?
離職票とは、会社を退職した後にハローワークで失業保険の手続きをするための大切な書類です。
正式には「離職票-1」「離職票-2」の2種類があり、どちらも雇用保険の申請に必要です。
🔹離職票の内訳
離職票-1
☆離職票1とは?
離職票1は、退職した人の雇用保険の加入状況や退職日など、基本的な情報が記載された書類です。
雇用保険制度における「資格喪失届」の役割を兼ねており、失業給付の受給資格を確認するためにハローワークへ提出します。
☆離職票-1に記載される内容
記載項目 | 内容 |
---|---|
被保険者番号 | あなたの雇用保険加入番号 |
氏名・生年月日・住所 | 個人情報 |
離職理由コード | 退職理由(自己都合、会社都合など)を数値で表したもの |
雇用保険の加入期間 | 入社日から退職日までの期間 |
事業主の情報 | 会社名、所在地、事業所番号 |
資格喪失日 | 雇用保険をやめた日(=退職日) |
被保険者期間通算の有無 | 前職の期間と通算するかどうか |
☆離職票1の役割
- ハローワークが雇用保険の資格喪失を確認するため
- 受給資格決定のための基礎資料として利用
- 離職理由コードにより、給付制限(待期期間)や給付日数が決まる
特に「離職理由コード」は重要です。
自己都合か会社都合かで、もらえる日数や給付開始までの待機期間が大きく変わります。
もし理由が実際と異なって記載されている場合は、ハローワークで異議申し立てが可能です。
☆受け取ったら確認すべきポイント
- ☐氏名・住所などの誤りがないか
- ☐資格喪失日(退職日)が正しいか
- ☐離職理由コードが実態と一致しているか
離職票-2
☆離職票2とは?
離職票2は、退職前の賃金額や出勤日数などを記載した書類で、失業給付(基本手当)の受給額を決定するために使われます。
具体的には、過去6か月間の賃金データが載っていて、これをもとに賃金日額 → 基本手当日額が計算されます。
☆離職票2に記載される内容
記載項目 | 内容 |
---|---|
被保険者番号・氏名 | 離職票1と同様 |
賃金支払基礎日数 | 各月の出勤日数(通常は11日以上で1か月として計算) |
賃金総額 | 各月の総支給額(基本給、残業代、手当などを含む) |
賃金締切日 | 各月の給与締め日 |
計算対象期間 | 原則、退職前の直近6か月分 |
事業主署名・押印 | 会社が作成し署名・押印する欄 |
☆離職票2の役割
- ハローワークが賃金日額を算出するために使用
- 賃金日額の50~80%が基本手当日額として支給される
(年齢や賃金額により上限・下限あり) - 受給額や給付日数の計算の基礎資料となる
☆受け取ったら確認すべきポイント
- ☐賃金総額が実際の給与明細と一致しているか
- ☐支払基礎日数が正しいか(病欠や休職期間がある場合は特に注意)
- ☐対象期間が直近6か月になっているか
もし金額や日数に誤りがあると、受給額が減る可能性があるので、早めに会社やハローワークへ訂正依頼をしましょう。
🔹離職票1と離職票2の違い
離職票1 | 離職票2 | |
---|---|---|
主な内容 | 基本情報(氏名・住所・離職理由・雇用保険期間など) | 賃金情報(過去6か月の給与明細に相当) |
主な役割 | 資格喪失の確認・退職理由判定 | 給付額計算のための資料 |
提出先 | ハローワーク | ハローワーク |
🔹受け取りまでの流れ
- ・退職後、会社が資格喪失届と離職証明書をハローワークへ提出
- ・ハローワークが確認後、会社へ「離職票1」と「離職票2」を発行
- ・会社から本人へ郵送または手渡しで、会社によって異なりますが、退職後7〜10日程度で自宅に郵送されることが一般的です。
- ✔ 届かない場合は、会社に問い合わせて確認しましょう。
✔ 急ぐ場合は、ハローワークでも対応してもらえます。
🔹離職票がないとどうなる?
離職票がないと、失業保険(雇用保険)の申請ができません。
一部の仮手続きは可能ですが、正式な手続きや給付開始には原本が必要になります。
🔹再発行はできる?
離職票は再発行可能です!
- ・まずは退職した会社に再発行を依頼
- ・会社が対応できない場合は、ハローワークに相談
🔹離職票が不要なケースもある?
実は、以下のようなケースでは離職票が不要なこともあります。
- ・すぐに再就職が決まっており、失業保険を申請しない場合
- ・自営業を始める、専業主婦になるなど、雇用保険を使わない場合
ただし、「やっぱり必要になった…」となることもあるので、もらっておくのがおすすめです!
🔹離職票をもらうためにやるべきこと
- □ 退職時に「離職票が必要」と伝える
- □ 退職後2週間以内に届いているか確認する
- □ 届いていない場合は会社に連絡 or ハローワークに相談
🔹まとめ|離職票は「失業保険のカギ」
離職票は、退職後の公的手続きの中でもとても大切な書類です。
「すぐ届くだろう」と油断せず、きちんと受け取ったかどうか確認しておきましょう。
失業保険の申請には必須ですし、後から必要になることも多いので、受け取ったらなくさないように保管を!
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